クラウド会計ソフト導入による7つのメリットを税理士が徹底解説

 

ここ数年、クラウド会計ソフトが急速に普及しています。

しかし、以下のような疑問を持っている人もたくさんいます。

  • クラウド会計ソフトを導入して本当に経理が効率化するのか
  • 具体的にどんなメリットがあるのか
  • セキュリティは大丈夫なのか

ここでクラウド会計ソフトを専門的に扱う税理士がハッキリと宣言しておきましょう…

クラウド会計ソフトをうまく利用すれば、経理は劇的に効率化することができますし、セキュリティの心配をする必要もありません!

クラウド会計ソフトは、その是非を問う段階はとっくに終わっており『どのように活用していくか』を考える段階にきています。

そこで今回は『ひとりクラウド税理士』がクラウド会計ソフト導入によるメリットを徹底的に解説していきます。

 

クラウド会計ソフト導入による7つのメリット

クラウド会計ソフトを導入することにより、以下の7つのメリットを教授することができます。

1つずつ丁寧に解説していきますので、じっくりと確認してみてください!

7つのメリット
  1. 自動仕訳により入力時間を削減
  2. 経理・簿記の知識がなくても使える
  3. リアルタイムの数字を確認することができる
  4. 経費を削減することができる
  5. バージョンアップする必要がない
  6. アクセスが抜群にいい
  7. 金融機関並みのセキュリティ

 

自動仕訳により入力時間を削減

会計ソフトを使用して帳簿を作成するときに最初にしなければならないこと。

それは、全ての通帳及び現金による取引を会計ソフトに入力していくことであり、この作業が終われば会計帳簿の作成は8割ほど完成しています!

1つの取引を会計ソフトに入力するためには、

  • 日付(2/19)
  • 金額(12,000円)
  • 勘定科目(通信費)
  • 摘要(docomo)

などの情報を入力していかなくてはなりません…

取引の内容にもよりますが、会計ソフトの入力に慣れている人でも1時間当たり300〜500取引ぐらい入力できれば上出来でしょう。

慣れていない人であれば、1日かけてもできません。

しかし、クラウド会計ソフトを使えばワンタッチでこの作業を完了させることができます!

では、どうしてクラウド会計ソフトを使えば帳簿をワンタッチで作成することができるのでしょうか。

その理由は『自動同期』と『自動仕訳』という2つの機能が搭載されているからです。

 

自動同期で入力の手間を大幅に削減

クラウド会計ソフトの自動同期とは、

クラウド会計ソフトと連携できるもの
  • ネットバンキング・クレジットカード
  • 電子マネー
  • POSレジ

などのサービスと連携することにより、その取引内容を自動的に取得してくる機能のことです。

この機能を使えば、

  • 日付(2/19)
  • 金額(12,000円)
  • 摘要(docomo)

という取引内容を自動的に取得してきてくれます。

この機能のおかげて、手作業による入力の時間を大幅に削減することができます!

あとは、勘定科目(通信費)の情報を入力することができれば仕訳を完成させることができますが、それについても自動仕訳機能を使えば、ある程度の自動化を計ることができます。

 

自動仕訳で会計帳簿を自動作成

クラウド会計ソフトの自動仕訳機能とは、

自動仕訳の流れ
  1. 自動同期により取得した取引内容を分析
  2. その取引内容に最も適した勘定科目を提案
  3. 勘定科目を登録(初回登録時は手動で登録)
  4. 一度登録された内容を学習
  5. 次回から自動で仕訳を作成

という魔法のような機能です。

最初の勘定科目の提案も精度が高く、1度登録した取引についてはAIが学習するため、次回からは自動で仕訳を完成させることができます。

いろんな取引を登録すればするほど会計帳簿作成の自動化が進んでいくというわけなのです!

これで、勘定科目(通信費)の情報を入力する手間も省くことができました。

次回からdocomoとの取引は、自動で通信費として処理してくれますので、自動同期するだけで仕訳が完了します!

 

現金取引はスキャナで読み取り

現金取引については『自動同期』の機能を使うことができません。

しかし、スキャナを使うことにより『日付・金額・摘要』を領収書から読み取ることができます。

あとは、勘定科目を選択するだけで仕訳が完了しますので、1つずつ入力するよりもかなり効率化することができます。

ただし、現金取引を少なくしてクレジットカード・電子マネーにより決済する方が『自動同期』と『自動仕訳』の機能を最大限活用することができます。

 

経理・簿記の知識がなくても使える

会計ソフトは、税理士・公認会計士などの専門知識のある経理のプロが使いやすいようにできています。

そのため、経理・簿記の知識がない人にとって非常に使い辛いものになっていました…

しかし、クラウド会計ソフトは税理士・公認会計士などのプロが使いやすいかどうかではなく、経理・簿記の知識がない人が使いやすいように設計されています。

「借方、貸方、何それ?」という人でも大丈夫、全然問題ありません!

経理・簿記の知識がなくても『自動同期』と『自動仕訳』の機能を使うことはできます。

ひと通りの登録作業が完了すれば、ワンタッチで会計帳簿を作成することができるため、自動同期による取り込みぐらいしかすることはありません…

自動同期するための専門知識なんて必要ありません!

 

リアルタイムの数字を確認することができる

リアルタイムの数字を確認する意味

クラウド会計ソフトを使用すれば、経理・簿記の知識がなくても会計帳簿を作成することができます。

しかも、今この瞬間のリアルタイムの数字を確認することも不可能ではないのです!

なぜなら、【自動同期によるデータの取り込み】=【帳簿の完成】だからです。

これが、クラウド会計ソフトの凄いところです。

最新の取引データを取り込む作業さえしてしまえば、あとは勝手に帳簿を作成してくれるので、簡単にリアルタイムの数字を確認することができてしまうのです。

リアルタイムの数字を確認するということ
  • 今いくら儲かっているのか
  • いくらお金を使うことができるか
  • いくらお金を残しておかないといけないのか

このようにリアルタイムの数字を確認することにより、未来の予測すら可能にしてしまいます。

技術の進歩により全ての流れが加速している時代において、リアルタイムの数字を確認して素早く数字を読み取ることは、とてつもなく大きなメリットではないでしょうか。

 

インストール型会計ソフトはとにかく時間がかかる

インストール型会計ソフトを使用しての会計帳簿の作成には、とにかく時間がかかりすぎるという問題があります!

これは、自社で入力している場合も、税理士に記帳代行をお願いしている場合も同じです。

自社で入力している場合
  • 会計ソフトの入力に時間がかかる
  • 会計ソフトに入力するための資料作りに時間がかかる
  • 専門的な知識がないため、正確な会計帳簿が完成しない
税理士が記帳代行している場合
  • 税理士に提出する資料作りに時間がかかる
  • 毎月訪問時に前月の資料を提出、翌月訪問時にその数字の報告を受ける(報告時にはすでに2ヶ月前の数字)ため、リアルタイムの数字を確認することができない

どちらにせよ、今この瞬間のリアルタイムの数字を見ることなどできません…

このように、インストール型会計ソフトを使用して帳簿を作成するためには、いくつもの手順を踏む必要があるためどうしても時間がかかってしまいます。

さらに、クラウド会計ソフトのように自動同期することができないため、入力ミスなどが発生してしまうというリスクも抱えています。

ミスがなく、リアルタイムの数字を見ることができるということは、クラウド会計ソフトの大きな魅力なのです!

 

経費を削減することができる

クラウド会計ソフトを使用するためには、毎月使用料を支払う必要があります。(年払いもあります)

使用することができる機能により値段が変動しますが、スタンダードなプランで月額1,980円(税抜)、最もグレードの高いプランでも月額3,980円(税抜)で使用することができます。

「使用料がかかるなら経費削減にはならないじゃないか!」と言われる方もいらっしゃると思いますが、決してそうではありません。

クラウド会計ソフト導入で経費を削減できる5つの理由
  1. 入力をする必要がないので人件費を削減することができる
  2. 人件費の削減=社会保険料も削減できる
  3. 請求書管理や給与計算もできるため他の専用ソフトにかかる経費を削減できる
  4. 税理士の顧問料のうちの記帳代行にかかる部分を削減できる
  5. 経理業務の効率化により『時間』という経費を削減することができる

このように、クラウド会計ソフトはランニングコストが発生するため、経費がかかるように見えますが、他の経費を削減することができます。

その中でも注目して欲しいのが、『時間』という経費の削減です!

経理というのはとにかく時間がかかります…

しかし、事業を継続していくためには絶対に避けて通ることができないものです。

だからと言って、経理に時間をかけて本業が疎かになってはいけませんので、徹底的に効率化して経理にかかる時間をできる限り最小限にすることは非常に意味のあることです!

クラウド会計ソフトの使用料は、年換算すると高くても5万円です。

5万円でどれだけの時間を削減できるのかを考えた時、クラウド会計ソフトを使用する価値を見出すことができるのではないでしょうか。

 

バージョンアップする必要がない

会計・税務に関する法律は、頻繁に改正されます。

それに伴って、会計ソフトもバージョンアップしなければなりません…

しかし、クラウド会計ソフトはインターネット経由で使用するため常に最新のバージョンを使用することができます!

これは、ユーザーにとってはとてもありがたいことです。

なぜなら、インストール型の会計ソフトをバージョンアップするためには、

  1. 新たなバージョンを購入
  2. 新バージョンをパソコンにインストール
  3. データを旧バージョンから新バージョンに移行

という面倒な作業をしなければなりませんし、お金も時間もかかってしまいます。

 

しかも、たいした変更がなくても毎年新しいバージョンが出てきます。(正直どこが変わったのか全くわからないレベルです…)

そんなものにいちいちお金を払ってられません!

その点、クラウド会計ソフトはランニングコストは発生しますが、無駄なバージョンアップ費用は発生しません!

さらに、常に最新の法令に沿ったバージョンを使用することができるため、法律に詳しくなくても安心して使用することができるのも大きな利点です。

 

アクセスが抜群にいい

クラウド会計ソフトのデータはクラウド上に存在しています。

イスンストール型の会計ソフトのように、どこかひとつのパソコンにデータがあるわけではありません。

どこからでもアクセスできる
  • 会社のパソコン
  • 自宅のノートパソコン
  • スマホ・タブレット
  • Windows・Mac

インターネットに繋がってさえいれば、いつでも、どこでも、どこからでもアクセスすることができます!

インストール型会計ソフトでもできないことはないですが、ライセンス認証が厳しく、実現するにはかなりの費用がかかります…

また、複数の人が同時にアクセスすることもできますので、税理士と同じ画面を見ながら電話やSkypeなどでコミュニケーションを取ることができるため、その場で不明点の解消、チェック、訂正、追加などをすることができます。

これって実は凄いことで、実務的な話をするとこの機能は本当に助かります!

今までのインストール型会計ソフトでは、

今までの経理の進め方
  1. お客様が入力
  2. 入力できたらデータをUSBに入れて税理士へ郵送
  3. 税理士はそのデータを見て、不明点の解消、チェック、訂正、追加
  4. そのデータをUSBに入れてお客様へ郵送
  5. お客様がUSBのデータをアップロード

というような非常に無駄が多く時間のかかる作業の流れでしたが、クラウド会計ソフトを使えば、

これからの経理の進め方
  1. お客様が自動同期
  2. 税理士が不明点の解消、チェック、訂正、追加

たったこれだけで終了です。

どちらの方が作業効率が良いかなど誰が見ても明らかでしょう!

 

金融機関並みのセキュリティ

「クラウド会計ソフトが便利なのはわかったけど、データをクラウド上に保管してセキュリティは大丈夫なのか?」と思う方も多いでしょう。

当然、クラウド会計ソフトを提供する側もそのあたりの対策はしています!

私は、エンジニアやプログラマーではないので詳しいことはわかりませんが、クラウド会計ソフトを提供している側の情報によると、金融機関と同等のセキュリティ体制を整えている』とのことです。

freeeでは、パスワードやID、金融機関へのログイン情報等の重要な情報を暗号化して保護/保存しています。また、通信には金融機関と同等のセキュリティレベルの暗号通信を採用するなど、万全のセキュリティー体制を整えています。

国際的な認証機関である TRUSTe による認証も取得しています。

freeeヘルプセンター

金融機関と同じ水準でのデータの保護を行っております。 また、お預かりするメールアドレスや金融機関にアクセスするためのデータは全て暗号化して保存しております。

さらに、暗号化されたデータを保存するサーバーへのアクセスについては制限を設け、厳重な管理、運用を行っております。

MFクラウド使い方ガイド

私もこれらの文言を100%完全に信用しているわけではありませんが、今までに情報が漏洩したという話は聞いたことがありませんし、このソフトを提供する以上、セキュリティは万全にしているはずです。

セキュリティが万全でないと、絶対にこんな商売成り立ちませんからね…

それに、セキュリティに問題があるのはインストール型会計ソフトも同じで、パソコンの故障、USBの故障、紛失などのリスクは常につきまとうものですし、個人事業者や中小企業のセキュリティレベルなんて大手企業と比べるとたかが知れています。

最終的には好みの問題になるのかもしれませんが、少なくとも私は金融機関と同等レベルのセキュリティにデータを保管している方が安全だと考えます。

 

まとめ

今回は、クラウド会計ソフト導入による7つのメリットをご紹介しましたが、どれも従来のインストール型会計ソフトでは実現できなかったことばかりです。

導入時に各種設定を行う必要はありますが、それさえクリアしてしまえば、本当に経理が劇的に効率化すること間違いなしです!

また、冒頭でも述べた通りクラウド会計ソフトは、その是非を問う段階はとっくに終わっており、「どのように活用していくか」を考える段階にきています。

この記事を読んでひとりでも多くの方が、クラウド会計ソフトを導入して、それをうまく活用することができるようになれば、ひとりクラウド税理士』として嬉しい限りです。

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