個人事業者・フリーランスの確定申告を青色申告しておくべき理由とは

 

個人事業者・フリーランスの確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります…

  • どっちがいいのかわからない
  • どっちが得なの?
  • 青色申告は難しいのでは…

このような疑問をお持ちの人も多いのではないでしょうか…

今回は起業・独立されたばかりの人、今まで白色申告をしていた人に向けて、確定申告は絶対に青色申告にしておくべきである!ということを税理士として解説していきます。

白色申告から青色申告に変更するだけで確実に節税の効果を得ることができますのでしっかりと確認していきましょう。

 

青色申告と白色申告の違い

青色申告と白色申告の違いは大きくわけて2つあります。

1つ目の違いは、青色申告では様々な税法上の優遇措置が設けられていることです!

その優遇措置は白色申告では適用を受けることができず、青色申告のみに許された特権のようなものです。

個人事業者・フリーランスとして少しでも税金を安くして節税を図りたいのであれば、絶対に青色申告にするべきです!

2つ目の違いは、青色申告(65万円控除)を適用するためには会計帳簿を作成しなければならないということです!

先に説明したように、青色申告には様々な税法上の優遇措置が設けられていますが、タダでそのようなお得な規定は適用させてはくれません…

サービスの提供を受けてその対価を支払うのと同じように、青色申告するためにはそれなりの努力が必要です。

白色申告でも簡易な帳簿の作成は義務付けられています

 

青色申告するために必要なこと

青色申告するためには絶対に必要なことが2つあります…

これをクリアしなければ青色申告を適用することはできませんので十分に注意してください。

 

青色申告承認申請書の提出

青色申告を摘要するためには、青色申告をしようとする年の3月15日までに税務署に所得税の青色申告承認申請書を提出しなければなりません。

また、その年の1月16日以降に新たに事業を開始した場合には、その事業開始の日から2か月以内に提出しなければならないこととされています。

青色申告承認申請書の提出は、青色申告を適用するための絶対条件なので、必ず期限内に提出するようにしてください。

もし、提出期限に間に合わない場合は翌年からの適用になってしまいます。

 

複式簿記による会計帳簿の作成

青色申告(65万円控除)による優遇措置を受けるためには、きちんとした会計帳簿の作成が求められます。

自分で簡単な計算書を作成して、それをもとに申告書を作成しただけでは不十分です。

青色申告を適用したいのであれば、きちんとした複式簿記による会計帳簿を作成するようにしましょう!

では、どうやって複式簿記による会計帳簿を作成すればよいのか…

答えは、会計ソフトを使って帳簿を作成することです!

会計ソフトを使って帳簿を作成すれば、勝手に複式簿記による会計帳簿が完成します。

会計ソフトへの入力はある程度の簿記の知識が必要とされますが、クラウド会計ソフトを使えば簿記の知識のない一般の方でもある程度使うことができますので、自分でできる自信がある人はぜひチャレンジしてみましょう!

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青色申告の特典・優遇措置

青色申告の特典・優遇措置には様々なものがありますが、今回は代表的なものを3つご紹介します!

青色申告3つのメリット
  1. 65万円の特別控除
  2. 赤字を3年間繰り越すことができる
  3. 青色専従者給与を支給することができる

これらの規定を活かすことにより確実に節税の効果を得ることができます。

 

65万円の特別控除

所得税は、売上から仕入や人件費などの経費を差し引いた利益に対して課税されます。

たくさん経費を計上することができれば節税につながるわけですが、何でもかんでも経費に計上することはできません…

経費に計上するための2つの基準
  1. 売上を上げるために仕事で使用したものであること
  2. 領主書などの書類が保存されていること

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しかし、青色申告を適用することができれば、1年当たり最大65万円の特別控除を受けることができます!

青色申告を適用するだけで初めから無条件で65万円分の経費が認められているということです。

しかも、1年だけ認められるわけではなく青色申告を続けている限り毎年認めてもらえますので、10年で650万円、20年で1,300万円と長い間続けていると本当に大きな節税効果を得ることができます。

この特別控除額65万円の規定の適用を受けるだけでも、青色申告にする価値は十分にあるといえるでしょう!

1年当たりで考えればそれほど大きな金額にはなりませんが、10年、20年の長い目で見れば数百万円の節税につながります。

個人事業者・フリーランスとして確定申告をするのなら、絶対にこの恩恵を受けるべきです!

 

赤字を3年間繰り越すことができる

青色申告を適用すれば、赤字が出てしまった場合でも3年間その赤字を繰り越すことができます。

事業を継続していくために赤字は望ましくありませんが、新たに事業を開始して間もない頃など、やむを得ないこともあります。

また、急激に利益が出た時の備えになることもありますので、赤字が出た場合でもきちんと青色申告を継続していきましょう!

ここでは、簡単な数字で確認してみます。

  • 平成26年 赤字100万円
  • 平成27年 赤字200万円
  • 平成28年 赤字300万円
  • 平成29年 黒字1,000万円

この場合の平成29年の所得金額は、1,000ー(100+200+300)=400万円 ということになります。

このように、青色申告により赤字を3年間繰越したおかげで、600万円もの経費を作り出すことができました!

どれだけ領収書を掻き集めてもこんなにたくさん経費を作ることなどできません。

人から貰った領収書の経費計上は、立派な脱税行為ですので絶対に辞めましょう!

領収書・レシートがあったとしても経費に計上することはできません!

2018.01.13

 

青色事業専従者給与を支給することができる

専従者給与とは、事業者の配偶者や家族に対して支給する給与のことを言います。

そして、この専従者給与についても青色申告と白色申告の違いがあります。

まず白色申告の場合は、最大でも配偶者は年間86万円、その他の親族は年間50万円までしか専従者給与を支給することができません…

しかし、青色申告者が青色事業者専従者給与に関する届出書を税務署に提出している場合は、不相当に高額な金額でなければいくらでも専従者給与を支給することができます。

専従者給与の支給を受けた家族については、配偶者控除や扶養控除を適用することができませんが、それ以上に給与を支給することで大幅な節税効果を得ることができますので、家族と一緒に仕事をしている人は是非とも検討してみましょう!

ただし、この規定の適用を受けるためには青色事業者専従者給与に関する届出書をその年の3月15日までに税務署に提出する必要があります。

そして、いつ、誰に、いくら支給するのかということを事細かに記載しなければなりませんので十分な検討と準備が必要です。

 

まとめ

個人事業者・フリーランスの確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります…

しかし、所得税法において様々な優遇規定が用意されているのは青色申告だけです。

少しでも税金を安くしたいなら絶対に青色申告するようにしてください!

青色申告するために必要な2つのこと
  1. 青色申告承認申請書の提出
  2. 複式簿記による会計帳簿の作成

青色申告を適用するためには白色申告ならする必要のないことも要求されますが、確実に税金を安くすることができます。

また、市販の会計ソフトの普及やクラウド会計ソフトの登場により、一般の事業者でも比較的簡単に会計帳簿を作成することができる時代になってきました。

このようになると「白色申告=きちんと申告できていない」と税務署に見られるようになり、無用な税務調査を招くこともあり得ます。

青色申告を適用するためにはそれなりの手間がかかりますが、

青色申告するメリット
  • 合法的な方法で節税をすることができること
  • 税務署からの印象もよくなること
  • 会計帳簿を作成することで業績を把握することができること

など、実質的にはメリットしか存在しません。

個人事業者・フリーランスの確定申告は青色申告一択と言っても過言ではありません!

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